コリアン・デザイナーの Bajowoo が手がけるストリートウェアブランド、99%is- がメルセデス・ベンツ・ファッションウィークでブランド初となるランウェイプレゼンテーションを行った。
2012年に立ち上げられた 99%is- のシグネチャーといえばブラックレザーとコニカルスタッズ。これまでにコム デ ギャルソンやジョージ・コックス、今年に入ってからはマッキントッシュとのコラボコレクションを銀座のドーバーストリートマーケットで発表し、ストリートで高い人気を集めるブランドのランウェイショーということで、今シーズンのファッションウィークの中でもハイライトとして大きな注目を集めた。
早朝から仕込みが行われたバックステージには、タトゥーやピアス、ブロンドヘアが個性的なルックスのモデルたちが眠そうな顔をしている。
その間巧みの技でモデルたちのヘアをランウェイ仕様に創り上げるのは、日本が誇る巨匠加茂 克也。タイトに撫で付けられたヘアは、アルミフォイルで薄く覆われフューチャリスティックに仕上げられた。
ミニマルアートを思わせるオヌジェがそびえるランウェイでは、ステージセットとリンクしたブラック&ホワイトのストライプやジオメトリック柄に切り替えられたられたレザーセットアップが登場。パンク、ボンデージ、そしてストリートのDNAを凝縮した珠玉のコレクションにはアクセントとしてシルバーの泊加工を施したレザーパネルの切り替えが取り入れられた。
ディオール・オム ー 由緒正しきクチュールメゾンのメンズラインであり、メンズファッションにおけるモードのお手本であり、そして何より東京のストリートキッズ達のフェイバリットブランド。表参道に構えるディオール・オムのフラッグシップストアが、先週リニューアルオープンを遂げ華やかなレセプションパーティーが行われた。
広々としたフロアと至るところに配置されたミラー張りがスリークかつミニマルなインテリアのこのブティックでは、レディ トゥ ウェアに加え人気のレザーグッズ、シューズ、サングラスといったディオール オムのフルラインナップが揃う。
グランドオープンに先駆けて行われたレセプションパーティーには、クリエイティブ ディレクターのクリス・ヴァン・アッシュ、そして2014年春夏ディオール・オムのキャンペーンビジュアルを手がけたパリのアーティストデュオ、M/M Parisに加えスージー・バブルやモデルのスミレといった華やかな面々が祝福のために駆けつけた。
またM/M Parisはこのキャンペーンビジュアルに加え、今回のリニューアルに合わせて特別に制作したエクスクルーシブなインスタレーションを手がけており、カラフルなフレームワークを用いたグラフィカルな空間アートは一般の人も鑑賞出来るので近くに立ち寄った際にはマストチェックだ。
そしてインスタレーションで来春のコレクションに思いを馳せた後には、地下のブティックで実際に手に取ってみることもお忘れなく。現在リニューアル記念として世界に先駆け先行販売が行われている2014年春夏コレクションは、20世紀前半に興隆したミニマリズムの一派デ・スティルや、グフラフィティアートの巨匠バスキアを思わせる力強い色彩と直線的なグラフィックが随所に散りばめられており、今から来年の春が待ち遠しくなるラインナップだ。ここまできても更にスペシャルな物を求めるわがままなあなたには、表参道店限定、かつ来季のグラフィックを全面にプリントしたウォレットシリーズがおすすめ。
日本が誇るビューティー界のオーソリティ、資生堂が新たに銀座ビルをオープンし、華やかなレセプションが行われた。並木通りのリュクスな軒並みに誕生した新社屋は、コンテンポラリーな唐草模様の外壁が目を引くファサードと、随所に散りばめられた伝統的なデザインとモダニズムが融合したインテリアが印象的なビルとなっており、これぞビューティーパレスといった風格を湛えている。
流麗な万葉書体で書かれた「銀座」の文字が躍る暖簾(のれん)をくぐると一面に広がるポーセリンホワイトの空間が広がる同ビルには、3階に花椿ホールが併設されており、現在人気アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』をテーマにしたビューティーフォトエキシビションが開催されている。
資生堂のビューティートップスペシャリスト、原田 忠によって制作されたこのエキシビションでは、荒木 飛呂彦による人気漫画をインスピレーションに制作された独創的なイメージがずらっと並んでおり、向かいに掲示されているタブレットディスプレイの世界観とともに資生堂のクリエイティビティを存分に堪能することができる。
レセプションパーティーには、野宮真貴やChim↑Pomのエリー、モデルの点子やマドモアゼル・ユリアといったビューティーセレブリティが一堂に会し、展示された作品やモデルによるライブパフォーマンス、そして来場者が実際にデジタルモニターを通して体験できるメイクアッププレゼンテーションに歓声を上げた。
写真展「Japan Original Beauty―企業広告『わたしの開花宣言』シリーズと『ジョジョの奇妙な冒険』とのコラボレーションによるヘア・メーキャップ作品展示―」は、資生堂銀座ビル3階花椿ホールにて、10月4日から9日まで開催されている。足を運んだ際には、是非先のビューティープレゼンテーションで未知のメイクアップ体験をお試しあれ。運が良ければマリスミゼル顔負けのブラックリップとロールヘアを纏った自分と出会えるかもしれません。
『The Melting Pot(坩堝)』とは、イギリス人作家イズレイル・ザングウィルが1916年に著した戯曲のタイトル。様々な要素が共存していく様をあらわしたこの表現はその後、ニューヨークをはじめとする多文化主義社会の都市を表す言葉としてある一定期間において多用された。そして現在、ストリートカルチャーにおける坩堝といえば東京を置いて右に出るスポットは無いだろう。
様々なスタイルやトレンド、そして人物が入り乱れるこの都市では、大きな影響力を持つ新たなファッションアイコンが常に誕生している。
その中でも、今最も際立った存在感を示すのが、弱冠二十歳の小柄な少女Ikeda Hirariだ。
原宿のカルトショップDOGに勤務する彼女は、その小動物のような愛らしいルックスとそれに似つかわしくない攻撃的かつアヴァンギャルドなスタイルを武器に多くのファンを獲得してきた。
『VOGUE JAPAN』『i-D Magazine』『Dazed&Confused』をはじめとするトップファッションマガジンにて誌面を飾る彼女は、今年に入ってからはトップファッションディレクターのNicola Formichettiのお眼鏡に適い、東京から発信されるアイドル発掘プロジェクト「POP ICON PROJECT」に参加するなど、活躍の場を世界へと広げている。
まるで90年代のリンダ・エヴァンジェリスタの異名「カメレオン」を地で行く彼女は、ある時はネオンイエローのワッフルヘアで注目を集めたかと思えば次の瞬間にはイヴ・サルヴァイルばりのスキンヘッドであっと言わせ、最近ではSci-fi映画にでも出てきそうなホワイトブロンドのブレーズにも挑戦している。
そんな彼女のリアルなパーソナリティとスタイルインスピレーションを追跡するため、TABLOIDはエクスクルーシブなセルフィー(自撮り)の提供を依頼。そして送られてきたのは、サイケデリックなカラーリングが目を引くケープ(DOG)に合わせ、エレガントなレッドリップを主役にした普段見せないレディライクなスタイルと、鮮烈なジオメトリック柄のパンツに合わせてトライバルパターンをアイラインで表現したアンドロジナスなスタイル。
デイリーなファッションとヘアメイクを通してエキセントリックな世界観に酔いしれるもよし、自身のメイクの参考にするもよし、彼女の魅力を存分に楽しんでもらえればと思う。
なお頻繁に変わるヘアスタイルの変貌については、今年に入ってからはプラチナブロンドで落ち着いた様子を見せているが、「アルビノ(先天性白皮症)に憧れてこの色にしたけど、最近また何か挑戦したいと思っている」と語る彼女のこと、まだまだガール・クラッシュは終わりそうもない。
(Hirari’s archive snaps courtesy of Tokyofashion.com, Rid Snap and Fangophilia campaign visual)
http://ikedahirari.tumblr.com
ジャパニーズ・デザイナー界のプリンス森川マサノリは、兎にも角にも尖ったものが好きなようだ。スタッズやスパイク、鋭利なカットラインに着るものを挑発するようなエッジの効いたデザイン。シャルル・アナスタスに師事後2010年にコレクションデビュー。以降、翌年に行われたMTV AID JAPAN AWARDにてレディ・ガガの衣装を手がけたことで爆発的な知名度を獲得した彼のブランドChristian Dada (クリスチャン・ダダ) は、今やその文脈を抜きにしてなお劣ることのない人気を獲得している。
アーティスティックな作品発表に定評のあるChristian Dadaはこれまでに、2013年春夏には氷の塊に埋め込んだ作品が温度の変化によって融解する過程を追ったコンセプチュアルなプレゼンテーション、そして最新の2013年秋冬コレクションでは、「FENGHUANG(神話と現代)」というテーマのもと、デカダンなブレード刺繍やシューズデザイナーMasaya Kushinoとのコラボによって製作されたスーパープラットフォームシューズといった博物館級のアートピースを発表し話題をさらった。
まるでピンと張りつめられた琴線のようにブレのない審美眼によって製作される彼の作品は、ブラックレザーやスタッズといったキャッチーなディティールを全面に押し出しながらも普遍的なエレガンスを湛えている。
そして今回、ブランド初となる路面点を9月28日に満を持してオープン。原宿の喧噪から一歩踏み入れたところに位置する、打ちっぱなしのコンクリートが無機質な印象を与えるこのショップでは、最新の2013年秋冬コレクションのほかにこれまでに発表されたアーカイブ、先のレディ・ガガのために製作されたステージ衣装、そして路面点限定のスタッズ装飾が施されたカットソーなどが取り扱われている。
他に言っておくべきことといえば、ストアスタッフのビューティフルボーイ、TAIGAだろうか。元々Christian Dadaのファンでもあり、現在ストリートを中心に高い人気を集める若手最注目株ファッショニスタの彼。ブランドとして新たなステージに進むChristian Dadaにとって、これ以上の布陣はない。
Christian Dada flagship store
渋谷区神宮前3-26-2 NS-Tビル B1F
営業時間 11:00-20:30
03-6804-3979
http://www.christiandada.jp