さて、グランパレのガラ・プレゼンテーションで動くアートピースを見たあとは、お楽しみプライベート・ビューイングの時間です。
今季2014年春夏のシャネルは、アートとファッションを巧みに融合させた作品が綺羅星の如く並びます。中でも注目は、レインボーカラーのプリントを施したアイコニックなピースですが、TRSではタイムレスなモノクロ写真がルールとなっているため、カラーでお見せ出来ないのが残念でなりません…
とはいえ、シャネルの誇るクラフツマンシップとウィットに富んだデザインセンスは白黒になったところで揺るぎません。
カラフルなプリントが目にも鮮やかなシースドレスや、シンプルなリトルブラックドレスにはツイードのアンサンブルには軽やかなレースワークが施され、タウンユースとしても大活躍すること間違い無し。今季のツイードは艶やかなフューシャで展開され、ベーシックなアンサンブルもぐっと新鮮な印象を与えてくれます。
そして何より名作ぞろいだったアクセサリーは、ショーでも注目を集めたモンスター・ビーツのようなフォルムが大胆なパールネックレスや、リブソックスをレイヤーしているようなトロンプイユシューズなどクラシカルなでありながらモダンなエッセンスが加わったアイテムはそれだけで主役級の迫力。
そしてシャネルといえばみんな大好きなバッグも、今季は様々なサイズ、マテリアル、シェイプのバリエーションが揃いました。レインボープリントのチェーンショルダーはデイユースに、パーティーに出かけるならアクリルのクラッチ、そして週末に出かけるならグラフィティプリントのバックパックおすすめ。
それぞれ生産数が限られてるので、見つけられたらラッキー。店舗でのコレクションローンチは3月中旬予定です。
http://chanel.com
今年最初の記事にふさわしいトピックは何だろう、とカメラのフォルダーを見返していたところ、シャネルのショーの写真から目が離せなくなってしまったので、些か季節外れではありますが、来る2014年春夏シーズンの立ち上がりに向けたウォームアップの意味を込めて、コレクションを振り返ってみましょう。
今季のシャネルは、会場であるグランパレの大きな舞台をモダンアートのミュージアムに見立てたランウェイを設置。バロック調の額縁や前衛派を思わせるミクストメディア、“プロミスキュアス”なスカルプチュアに真っ赤な相撲力士のオブジェなど、展示されたアートピースは実に多様で、アーティスティック・ディレクターであるカール・ラガーフェルドの造形の深さを覗かせた。
そして肝心のコレクションでは、会場のアートピースに勝るとも劣らないアーティスティックな作品が登場。今回のテーマは、シャネル流アートスクールの制服といったところだろうか。グラフィカルなアイメイクのモデルたちは、バイカラーのキルティングレザーで出来たポートフォリオを手に抱え、さながらアートスクールの学生に扮していた。そしてショーミュージックは、もちろんランウェイサウンドのピカソこと、Michel Gaubert。
正直今まで、学校で一番前の席に座るなんてGEEKしかやらないと思ってたけど、シャネルのアートスクールだったら話は別。一ミリも見逃すまいとフロントローでじっくりカール教授の作品に目を凝らしました。
さらなる優等生を狙うなら、復習も忘れてはいけません。ということで次回のポストは、今回のコレクション展示会からお送りします。遅刻は減点です。
銀座の資生堂花椿ホールにて、フォトエキシビション「7人のヘア・メーキャップアーティストと、TOKYOファッション展」が12月25日まで開催している。
資生堂が誇る7名のインハウス・ビューティーエキスパート達が参加するこのプロジェクトでは、Ne-net、Taro Horiuchi、Toga、Dresscamp、Somarta、Anrealage、そしてAguri Sagimoriという7名の東京デザイナー達とのコラボによって制作されたファッション×ビューティーフォトが天井まである巨大パネルにて展示。
その他に会場ではそれぞれのブランドのランウェイピースが実際に展示されているほか、デジタルディスプレイではそれぞれのメイクアップアーティストによるインタビューや、撮影のBehind-the-sceneが上映されている。
スティレットヒールの生みの親であり、クチュールシューズ界の寵児、ロジェ・ヴィヴィエがその頭角を表したのは50年代のこと。時のモードシーンを牽引していたクリスチャン・ディオールのコレクションのために1954年に制作されたか細いヒールと、オピュレントなエンブロイダリーワークが光る作品は、その後ランウェイシューズの礎となった。
1965年には、かのモンドリアンルックを発表したイヴ サンローランのためにラウンドスクエアの大きなバックルが目を引くパンプスを制作。このモデルは現在に至るまでブランドのシグネチャーとして愛され続けている。
その後もコンマのシルエットにインスパイアされたカーヴィーなヒールをはじめとする名作を次々と打ち出してきたロジェ ヴィヴィエは、2003年に新たなクリエイティブ・ディレクターのブルーノ・フリゾーニを起用。エレガントかつフェミニンでありながら、モダンアートを彷彿とさせるアーティスティックなシューズは世界中の女性を魅了している。
今回、都内初のフラッグシップストアとしてオープンした松屋銀座店では、現在最新の2013年秋冬コレクションのシューズ、バッグの他にプレシャスなファッションジュエリー、そして限定生産のエクスクルーシブライン「ランデヴー」が取り揃えられている。
ライトピンクで統一されたラグジュアリーなインテリアと、パリのアトリエから取り寄せたトライバルオブジェが醸し出すリュクスな空間は、最愛の一足を見つけるための至福の時間を提供してくれる。
「高ければ高い壁の方が」とはどこで聞いたフレーズだったか
とかくヒールに関しては高ければ高いほど魅力的であることに疑う余地はない。そして今、世界中のラグジュアリーシューズシーンの中でも際立って高いヒールを作る一人として知られているのが、日本人デザイナーの舘鼻則孝(たてはな のりたか)だ。
歌舞伎町に風呂屋を経営する一家に生を受けた則孝は、人形作家である母親の影響で15歳にして独学で洋服や靴の制作を開始。その後東京藝術大学にて染織を学んだ後、2010年に自身のレーベルNoritaka Tatehanaを設立している。
花魁(おいらん)も真っ青の“ぽっくり”シューズでセンセーショナルなデビューを果たした彼は、時のレディ・ガガが愛用したことでその名を世界中に轟かせることになる。
則孝の靴のその特徴的なフォルムはときに「ヒールレスプラットフォーム」と呼ばれ、彼のシグネチャーとして認知されるが、一足うん十万という高価なクチュールピースゆえ、なかなか一般人には手の届く代物ではない。
そんな中登場したのが、セカンドラインとして生まれた「The Daughters」だ。
ポンプ・フューリーの生みの親として知られるスニーカー界のドン、北舘洋一郎とともに立ち上げられたこのブランドでは、インサイドヒールが搭載されたコンフォタブルかつスタイリッシュなメンズ、レディーススニーカーが揃う。
そして今回、初の路面店舗として恵比寿のT6Mにオープンしたスペースでは同ブランドのフルラインが展開されるほかに
ショップ内一角を使用した、則孝がプロデュースするミニサイズのアートギャラリー「Pocket」では若手アーティストによる作品が展示される。