シャネル、フェンディ、コムデギャルソン、アンダーカバー、これらに共通している要素の一つが、ランウェイショーで見せるクリエイティブなヘアメイク。メタルスタッズで覆われたフェイスマスクや茨の絡まる巨大な薔薇を表現したアーティスティックなヘッドピースなど、ヘアメイクの粋に収まりきらないイマジネーション溢れる作品は全て、日本が誇るトップアーティスト加茂克也によるものだ。
ランウェイのみに留まらず世界各国の『VOGUE 』や『DAZED&CONFUSED』『Wallpaper*』といったトップモード誌、そして数々のキャンペーンビジュアルを手がける彼は、これまでに数えきれないほどの伝説の作品を輩出してきた。
今回ラフォーレミュージアムで開催されている「100 HEADPIECES」では、彼がこれまでに制作してきたヘッドピースを述べ100点にも及んで展示している。
同展覧会では、記憶に新しいジュンヤワタナベ2014年春夏コレクションに見るエキセントリックなフェザーのヘッドピースやアンダーカバー2013年秋冬コレクションのために制作されたメタリックなパンク・バニーフェイスマスクなど、圧巻のアートワークが一堂に会している。
加えて彼が普段制作活動を行っているアトリエを再現したスペース、そしてこれまで彼が個人的に収集してきたアートオブジェを壁一面に掲げたスペースでは、エキシビションのテーマである「世界のランウェイで異彩を放つ、日本人ヘアデザイナーの脳内世界」を垣間みることが出来る。
「加茂克也展 ‘100 HEADPIECES’~世界のランウェイで異彩を放つ、日本人ヘアデザイナーの脳内世界~」は原宿ラフォーレミュージアムにて11月18日まで開催。
会場では今回の展示作品を集約したエキシビションブック『KATSUYA KAMO ‘100 HEADPIECES’』も販売している。
HEAVEN TANUDIREDJA (ヘヴン・タヌディレージャ) 1982年バリ島出身、アントワープ王立芸術アカデミー出身の彼は、ジュエリーデザイナーとして自身のブランドを手がけるほか、ディオール・クチュールやドリス・ヴァン・ノッテン、イリス・ヴァン・ヘルペン、JUUN J.といったブランドとコラボを展開するコスチュームジュエリー界の若きホープだ。
アヴァンギャルドでフューチャリスティック、エッジーかつインダストリアルなHeavenの作品。
デコラティブなコスチュームジュエリーに目がないThe Reality Show Talboidは今回、銀座のドーバー ストリート マーケット ギンザで2013年秋冬の新作《Mental Disorder》の展示販売を行う彼にインタビューを行った。
ー今回の来日は初めてですか?
私の祖母が日本人なので幼少時代にはよく日本に来ていたのですが、ここ10年ほど来れていなかったので久々です。
ーなるほど、それでは幼い頃から日本の文化に慣れ親しんでいたのでしょうか?またそのことは現在の作品に何か影響を与えていますか?
私の祖母が京都出身なので、そのことにより私の作品と日本の伝統的な文化には少なからず親和性があるように感じます。例えば今回、ドーバー ストリート マーケット ギンザの為に発表したエクスクルーシブピースではブラックとホワイトのモノクロコレクションを制作したのですが、土台部分のコーティングに日本の伝統工芸の一つである漆を用い、マットに仕上げています。このことによりマット×クリスタルというコントラストを醸し出す高級感や重厚感を表現することに成功しました。
それ以外にも、バリで過ごした幼少時代よりアニメやロボットといった日本の文化のファンだったことが関係して、現在私の作っている作品にはどこかそれらと共通する世界観があるように感じています。
― それでは最後に、現在行っているプロジェクトと、今後のビジョンについて少しだけ教えてもらえますか?
先月パリで2014年春夏コレクション《Dead Princess》を発表したばかりで、現在は次のコレクション制作に移っています。今後のビジョンについては、ジュエリーだけではなくファッションの分野でも活動出来ればと思っています。
http://www.heaventanudiredja.be
ファッションオタクでありながら、デジタルオタクの皆様、Dressedundressedで私たちErotyka Tokyo Parisが製作したモーションフィルムはご覧頂けたでしょうか?
今回、メルセデス・ベンツ・ファッションウィーク東京にて発表されたDressedundressed2014年春夏コレクション。ストリートカルチャーを色濃く反映していながら、ハイファッションの世界で大きな注目を集めるTakeshiとEmikoによる同ブランドは、ユニセックスなスタイルで多くのファンを抱え、2012年にはイタリア版『Vogue』編集長のフランカ・ソッツァーニの推薦でウールマークプライズに選出されている。
ブランドのシグネチャーであるミニマルなシルエットやカラーパレットを基本に、シックなグレーや鮮やかなエレクトリックブルーがアクセントとして加わり、テーラードやバイカースタイルのユニセックスアイテムが出そろった。
今回のインスピレーションの一つである渋谷の街を飛び交う「カラス」の喧噪をイメージに、モーションフィルムではランウェイを歩くモデルの姿を同時に反映させたインタラクティブな演出を手がけました。
リアルタイムで投影されるプロジェクションは実は凄くリスクだったのですが、本番では上手くいったようでほっと一安心です。
http://dressedundressed.com
コリアン・デザイナーの Bajowoo が手がけるストリートウェアブランド、99%is- がメルセデス・ベンツ・ファッションウィークでブランド初となるランウェイプレゼンテーションを行った。
2012年に立ち上げられた 99%is- のシグネチャーといえばブラックレザーとコニカルスタッズ。これまでにコム デ ギャルソンやジョージ・コックス、今年に入ってからはマッキントッシュとのコラボコレクションを銀座のドーバーストリートマーケットで発表し、ストリートで高い人気を集めるブランドのランウェイショーということで、今シーズンのファッションウィークの中でもハイライトとして大きな注目を集めた。
早朝から仕込みが行われたバックステージには、タトゥーやピアス、ブロンドヘアが個性的なルックスのモデルたちが眠そうな顔をしている。
その間巧みの技でモデルたちのヘアをランウェイ仕様に創り上げるのは、日本が誇る巨匠加茂 克也。タイトに撫で付けられたヘアは、アルミフォイルで薄く覆われフューチャリスティックに仕上げられた。
ミニマルアートを思わせるオヌジェがそびえるランウェイでは、ステージセットとリンクしたブラック&ホワイトのストライプやジオメトリック柄に切り替えられたられたレザーセットアップが登場。パンク、ボンデージ、そしてストリートのDNAを凝縮した珠玉のコレクションにはアクセントとしてシルバーの泊加工を施したレザーパネルの切り替えが取り入れられた。
ディオール・オム ー 由緒正しきクチュールメゾンのメンズラインであり、メンズファッションにおけるモードのお手本であり、そして何より東京のストリートキッズ達のフェイバリットブランド。表参道に構えるディオール・オムのフラッグシップストアが、先週リニューアルオープンを遂げ華やかなレセプションパーティーが行われた。
広々としたフロアと至るところに配置されたミラー張りがスリークかつミニマルなインテリアのこのブティックでは、レディ トゥ ウェアに加え人気のレザーグッズ、シューズ、サングラスといったディオール オムのフルラインナップが揃う。
グランドオープンに先駆けて行われたレセプションパーティーには、クリエイティブ ディレクターのクリス・ヴァン・アッシュ、そして2014年春夏ディオール・オムのキャンペーンビジュアルを手がけたパリのアーティストデュオ、M/M Parisに加えスージー・バブルやモデルのスミレといった華やかな面々が祝福のために駆けつけた。
またM/M Parisはこのキャンペーンビジュアルに加え、今回のリニューアルに合わせて特別に制作したエクスクルーシブなインスタレーションを手がけており、カラフルなフレームワークを用いたグラフィカルな空間アートは一般の人も鑑賞出来るので近くに立ち寄った際にはマストチェックだ。
そしてインスタレーションで来春のコレクションに思いを馳せた後には、地下のブティックで実際に手に取ってみることもお忘れなく。現在リニューアル記念として世界に先駆け先行販売が行われている2014年春夏コレクションは、20世紀前半に興隆したミニマリズムの一派デ・スティルや、グフラフィティアートの巨匠バスキアを思わせる力強い色彩と直線的なグラフィックが随所に散りばめられており、今から来年の春が待ち遠しくなるラインナップだ。ここまできても更にスペシャルな物を求めるわがままなあなたには、表参道店限定、かつ来季のグラフィックを全面にプリントしたウォレットシリーズがおすすめ。