渋谷の名物ヴィンテージショップBOYが装い新たに移転したとのことを聞きつけ、騒がしいセンター街へと向かった。
BOYといえば円山町のふもとに構えるディープな風貌が思い浮かぶが、今回オープンした新店舗は比較的余裕のある空間造りと、随所に散りばめられたマニアックなインテリアデザインがえも言われぬアンダーグラウンド感を醸し出す仕上がりとなっている。
70〜80年代のファッションとミュージックカルチャーをバックボーンに持つオーナーのTommyによってセレクトされたアイテムは、年期もののライダースからセディショナリーズのTシャツといったヴィンテージに加えローカルデザイナーの新作、そして思わず声を上げたくなるコアなレコードなど、マニア垂涎のラインナップが揃う。
ハードコアな店構えは一見近寄りがたいが、一度足を踏み入れたらきっと虜になること間違いなし。レイドバックなオーナー、Tommyに聞けばきっとお宝の在処を教えてくれるに違いない。
東京都渋谷区宇田川町36-2 ノア渋谷 #302
Tel: (+81)3-6427-8676
Giorgio Armani (ジョルジオ・アルマーニ) による目眩く魅惑の一夜、One Night Only 。
これまでにロンドン、東京、北京、ローマ、ニューヨークと世界を回ってきたこの世にも贅沢な宴の目玉は、同ブランドが誇るクチュールライン Armani Prive (アルマーニ・プリヴェ) の最新コレクションのランウェイショーと、同じくクチュール作品を集約した展覧会「Eccentrico」。
その豪華なラインナップで毎回大きな話題を集めるこのイベントが、ついにパリでもお目見えするということで胸を高鳴らせて会場へ向かいました。
会場に着くとまず出迎えてくれたのは、我らがTim Blanks。この夜のホストをつとめた彼に案内され席につくと、フロントロウには煌びやかなセレブリティがずらっと顔を揃えます。
今回発表された、Armani Prive 2014年春夏コレクションのテーマは「Nomade」。
Armani のシグネチャーでもあるミニマルシックなテーラードルックには、イタリアの伝統工芸であるマジョリカ焼きを思わせるジオメトリックなパターンが躍ります。マスキュリンでありながら至極フェミニンなパンツスーツの仕上げとして、クリスタルのエンブロイダリーが輝くシルクのターバンがグラマラスなアクセントとして加えられました。
次から次へと現れる、この世の贅を尽くした洋服のパレードに、ため息まじりに目を取られているとあっという間にショーはフィナーレへ。最後にはマエストロ自身が登場しましたが、この時ばかりはいつものネイビーのTシャツではなくブラックタイでドレスアップ。
そして華やかなランウェイショーの後には、更なるお楽しみ「Eccentrico」が待ちうけています。
この展覧会で特にフォーカスされているのは、Armani の中でも特に意匠を凝らしたナイトガウンとジュエリー。一糸の輝きまでもが贅沢なシルクのドレスには、クリスタルやフェザーが惜しげも無く使用され、そこにアールデコを思わせる大胆なストーン使いのコスチュームジュエリーを合わせれば、誰もがひれ伏すレッドカーペットルックが完成します。
そうして夜は更けてゆき、最後にはこれまた贅沢なVIPディナーへと招かれました。Armaniホテルのレストランを取り仕切る名物シェフ、Davide Oldaniによる絶品のコースを頂いていると、Olivier Zahmがパシャっとシャッターを切る音が。
この時に隣り合わせた、Armaniクチュールの顧客であるレディとともに夢のような一夜はあっという間に過ぎていきました。
armani.com/live
カサブランカ・ダンディとは彼のことだろうか。モロッコ在住のスタイリスト、ブロガーのLouis Philippe De Gagoueはトラディショナルなメンズルックを機軸に、サハラ仕込みのブライト&ボールドなツイストを加えた装いでいつも驚きを与えてくれる。
溢れ出すストリートの感性とハイファッションの洗練、そしてどこかエキゾチックな彼のスタイルはかのフランカ・ソッツァーニもインスタグラムのフォロワーに従えるほど。彼のインスピレーションとは何なのか、彼のブログを通して感じ取ってみてほしい。
http://louisphilippedegagoue.blogspot.fr
スティレットヒールの生みの親であり、クチュールシューズ界の寵児、ロジェ・ヴィヴィエがその頭角を表したのは50年代のこと。時のモードシーンを牽引していたクリスチャン・ディオールのコレクションのために1954年に制作されたか細いヒールと、オピュレントなエンブロイダリーワークが光る作品は、その後ランウェイシューズの礎となった。
1965年には、かのモンドリアンルックを発表したイヴ サンローランのためにラウンドスクエアの大きなバックルが目を引くパンプスを制作。このモデルは現在に至るまでブランドのシグネチャーとして愛され続けている。
その後もコンマのシルエットにインスパイアされたカーヴィーなヒールをはじめとする名作を次々と打ち出してきたロジェ ヴィヴィエは、2003年に新たなクリエイティブ・ディレクターのブルーノ・フリゾーニを起用。エレガントかつフェミニンでありながら、モダンアートを彷彿とさせるアーティスティックなシューズは世界中の女性を魅了している。
今回、都内初のフラッグシップストアとしてオープンした松屋銀座店では、現在最新の2013年秋冬コレクションのシューズ、バッグの他にプレシャスなファッションジュエリー、そして限定生産のエクスクルーシブライン「ランデヴー」が取り揃えられている。
ライトピンクで統一されたラグジュアリーなインテリアと、パリのアトリエから取り寄せたトライバルオブジェが醸し出すリュクスな空間は、最愛の一足を見つけるための至福の時間を提供してくれる。
「高ければ高い壁の方が」とはどこで聞いたフレーズだったか
とかくヒールに関しては高ければ高いほど魅力的であることに疑う余地はない。そして今、世界中のラグジュアリーシューズシーンの中でも際立って高いヒールを作る一人として知られているのが、日本人デザイナーの舘鼻則孝(たてはな のりたか)だ。
歌舞伎町に風呂屋を経営する一家に生を受けた則孝は、人形作家である母親の影響で15歳にして独学で洋服や靴の制作を開始。その後東京藝術大学にて染織を学んだ後、2010年に自身のレーベルNoritaka Tatehanaを設立している。
花魁(おいらん)も真っ青の“ぽっくり”シューズでセンセーショナルなデビューを果たした彼は、時のレディ・ガガが愛用したことでその名を世界中に轟かせることになる。
則孝の靴のその特徴的なフォルムはときに「ヒールレスプラットフォーム」と呼ばれ、彼のシグネチャーとして認知されるが、一足うん十万という高価なクチュールピースゆえ、なかなか一般人には手の届く代物ではない。
そんな中登場したのが、セカンドラインとして生まれた「The Daughters」だ。
ポンプ・フューリーの生みの親として知られるスニーカー界のドン、北舘洋一郎とともに立ち上げられたこのブランドでは、インサイドヒールが搭載されたコンフォタブルかつスタイリッシュなメンズ、レディーススニーカーが揃う。
そして今回、初の路面店舗として恵比寿のT6Mにオープンしたスペースでは同ブランドのフルラインが展開されるほかに
ショップ内一角を使用した、則孝がプロデュースするミニサイズのアートギャラリー「Pocket」では若手アーティストによる作品が展示される。